タイには、「微笑みの国・タイランド」なんていうキャッチフレーズがあります。 ミャンマーのキャッチフレーズはなんだろうか? ピカピカと輝く黄金の寺院が多いので、「黄金の国?」 なんて、思いながら、いざ旅立ちました。 ほどよく親しげで、ほどよくはずかしがる、 ミャンマーの人たちとのその絶妙な感覚が実に心地よい。 ”怒る”という感情を1度も持たなかった、 平和な1週間の旅の記録を綴ります。 キャッチコピーは「はにかみの笑顔の国」で決まりかな。
羽田を深夜に出発。
タイ・バンコクにて乗り換えて、朝、ヤンゴン到着。
ヤンゴン空港は2004年にリニューアルされており、まだまだ新しさが残る清潔で明るい空港だった。かつては、到着時にビザの取得が出来たが、今はそのサービスも休止中。日本の大使館で取得するしかない。
これがちょっと面倒かな。
入国審査はいたって平和。入国カード、パスポートを提出すれば、特に質問されることもなく、顔写真を1枚、パチ!っと取られて終了。
荷物を受け取り、ガイドとミートし、そのまま観光へと出発!
空港での両替はレートが非常に悪いので、やめたほうが良い、と聞いていたので、
この時点にて、ミャンマーの通貨はまだ持っておらず。水も買えない。。
と、ガイドさんが50$を車内で両替してくれた。
50$で36,000チャット。
ほぼ、ほぼ、10チャット=1円。計算が実にしやすく、
とんでもなくお高い買い物をする危険度が低下。よかった、よかった。
写真:サクラタワーからのヤンゴン市内の眺め。意外と都会。
ヤンゴンは4車線道路があったり、高層ビルもちらほらと建つ結構な都会。
街のあちこちに、イギリス植民地時代のコロニアル風建築や洋館も点在しているし、
マニアにはたまらないであろう、レトロなバスも現役で走っていて、ノスタルジーな世界だ。
景観に気を使い、壁や屋根を塗りなおしたら、見た目もかなりお洒落な町へと生まれ変わるのだろうが、
そこまでお金が回らないのだろう。
黒ずんだコンクリートに、真っ黒のトタン屋根。
ちょっとおしいぞ、ヤンゴン。
写真:乗り合いバスは日本製がほとんど。でも、ミャンマーは右車線。左側の乗降口はふさがれていて、右側に新たな乗降口が作られている。ドライバーは、日本で外車に乗っている状態ということだ。。
写真左:ヤンゴン市庁舎。
写真中:スーレーパヤー。周囲はロータリーになっていて、ぐるぐるぐるぐる、ひっきりなしに車が走っている。
写真右:街のど真ん中。20階建てのサクラタワー。ヤンゴンではシュエダゴンパヤー以上=サクラワター以上の建物は法律で建てられない。
巨大な涅槃像が祀られているチャウッターヂー・パヤーも興味が沸くが、
ヤンゴン観光のハイライトとなるのは、黄金に輝くシュエダゴンパヤー。
その大きさもさることながら、どこもかしこも黄金に輝く姿に圧倒。
敬虔なミャンマー国民が、熱心に参拝している。
2日目は国内線でバガンへ。
早朝6時前だというのに、ヤンゴン空港の国内線待合室は
観光客、地元客の人、人、人。
日本ではあんまり知られていないこんな国でも、国内を移動する人がいるんだなぁ~と、なんか不思議な感じだ。
そして、今、ミャンマーの国内線が熱い!
ミャンマー航空、
ヤンゴンエアウェイズ、
エアーバガン、
エアーマンダレー、
エアーカンボーサ、
アジアンウイングス、
日本よりも多い数の航空会社が競争しあっている。
その中で、今回利用したのは、エアーバガン。
ミャンマーの国内線はスケジュールが度々変わって大変だ、と聞いていたが、
なかなかどうして、5回乗ったが一度の遅延もなかった。
1時間弱でも機内食が出てくるし、乗務員もなかなか可愛らしい方々ばかり。
操縦の腕も確かなのか、離着陸も、大きく揺れることもない。
整備、メンテナンスがしっかりしているのか、そこは調べようがないのだが、
5回乗った感想として、
不安を持つ必要はない、ということだろうか。
写真:お世話になった エアーバガン。5回も乗ると親しみが沸いて来る。。
バガンは仏教国ミャンマー内でも屈指の仏教の聖地。
2,000とも言われている仏塔・寺院が残っている。
当然、1つ1つの仏塔や寺院に特徴や、そこにまつわる歴史があり、
仏教徒の現地ガイドから受ける説明は1つ1つ、とても興味深い。
寺院や仏塔は点在しているので、徒歩での見学は困難だが、馬車や自転車などで回るのも、天気が良いと気持ちが良さそうだ。
町らしい町はないが、ニャンウーという町が最寄りの最大の町。といっても、青空市場に、ちょっとしたお店があるぐらい。
3階建て以上の建物は建ててはいけない法律がありながら、
微妙に3階建てのホテルがあったり、
いやいや、20階建てぐらいの高さはあるだろう、と思える「バガンタワー」という展望台があったり、
そのあたりはご愛嬌。
バガンタワーは政府が建てたもので、10$で展望台へ上がれる。又、オーリュウムパレスホテル滞在客なら無料となっている。
写真:シュエサンドーパヤからの眺め。天気が良いとここからのサンセットが素晴らしい・・・はず。
写真左:バガンの代表的名な黄金の寺院:シュエジーゴォン・パヤー
写真中:アーナンダ寺院。ミャンマーの方々は熱心に仏像に金箔を貼ることで功徳を行う。
写真右:アーナンダ寺院はバガンで最も美しいと評されているが、他の寺院とどかが違うのがイマイチわからない。。
写真左:シュエサンドーパヤー。サンセット・サンライズ観賞のメッカ。
写真中:タビィニュ寺院。バガン一の高さを誇る。
写真右:マヌーハ寺院。仏像がせっまい、せっまい場所に窮屈に収まっている。
写真左:バガンに近いニャンウーの町の中心地。これで中心地。実にのどか。
写真中:野菜やお肉、タウンジー(ミャンマーの伝統的な衣装)、とりあえず必要なものはなんで売っているニャンウーマーケット。
写真右:ミャンマー名物の食べるお茶。
昨日に続き朝のフライトに搭乗するために、朝は6時前に起床。
バガンのホテルからバガンの空港へは20分ほどで到着。
バガンからマンダレーへの飛行時間は25分。
マンダレーの空港から、マンダレー市街までは約1時間。
バガンのホテルからマンダレー空港に到着するより、
マンダレー空港から市街までの方が時間がかかる。
マンダレーの空港は2004年に新築され、国際線発着も可能な大型の国際空港に生まれかわっていたので、日本の空港のように、大きくなると同時に郊外へでも移動したのかもしれない。
(2004年前のことは調べてもいないので、あくまで推測。)
マンダレー空港からは、マンダレーよりも古都アマラプラの方が近いということで、先にアマラプラへ。(こちらは空港よりおおよそ50分)
写真:マンダレー国際空港。街の規模からして立派すぎ。
アマラプラはかつての王都。
遷都やら、地震やらで、王都らしいものはほとんど残っていない町らしいが、
寺院や仏塔に少し飽きてきていのたで(内緒)、かなり新鮮。
写真:ウーペイン橋。
160年以上も前に作られた木造の橋。今は一部コンクリートで補強がなされているが、それでも、かなり絵になる風景。湖ではたくさんの魚釣りをしている人たちも。
この水が乾季にはすべてなくなって、熱風が吹き渡るというのだから驚きだ。
写真:マハーガンダーヨン僧院。
ミャンマー最大、最高位の僧院。1,000人以上もの僧院が修行生活を行っている様子を見学できる。その僧院達がいっせいに食事を取る風景は圧巻。
欧米人の観光客も一斉にシャッターを押している。
僧院は毎日2回しか食事を取れないらしい。
そのうちの1回を観光客にパチパチ写真を撮られては落ち着いて食事も出来ないだろうに。。。僧院達が少々気の毒に思える。
と言っても自分もパチパチ撮っている。
それも修行のうちなのか。。。
マンダレーはバガンに比べるとかなりの都会。
車やバイクが走り、スーパーや百貨店のようなショッピングセンターも存在している。又、高層の建物(といっても、7-8階)もある。
観光地としては、やはり寺院・仏塔がメインとなってくるが、
多数の仏塔が1つの丘に点在したマンダレーヒルは、
下から眺めても、上に上って下の市街を眺めても楽しい。
写真:マンダレーヒルホテルの客室よりマンダレーヒルを眺める。
雲がひくっ!300Mもしない丘の下に雲が広がっており、まるで1000M級の山を撮っているような感覚。
写真左:王宮跡。一度火事で消失しているので、現存のものはまったく新しいもの。お堀に囲まれた内側にあるが、この内側は政府関係者しか居住できない地区で、ここに入るにも念入りなチェックがある。少しだけ、物々しい雰囲気。
写真中:シュエナンドー僧院。ミャンマーでは珍しい木造建築。さすがに、どこにもない、[NO SMOKING]の看板が建っていた。
写真右:シュエナンドー僧院の彫刻。
相変わらずの朝のフライト。
空港が遠いので、やっぱり6時前の起床。
ただ、毎日、規則正しく22時ぐらいに就寝出来ていたので、それほど苦ではない。
さて、この日はマンダレーからヘーホーへ移動。
ヘーホー空港到着時、
国内線移動でありながら、
空港でパスポートチェックがある。
国土の全体が外国人に開放されていなたいためなのか、
チェックはいたるところであるようだが、コンピューターは使ってないようだ。
見ていると、すべて大学ノートに手書きで記入している。
入国審査、税関審査、だいたい、こういうところは少し緊張が走るものだが、
なんとなく、ほのぼの。緊張した雰囲気はない。
そういえば、国内線のチェックイン時も ノートに記入していたような気がする。
ヘーホーから、インレー湖へは、車で50分ほど。
写真:ヘーホー空港。イミグレーション。
シャン高原という高台にあるインレー湖はかなり広大で、
雨季には22KMもの長さになる。
しかしながら、深さはわずかに6Mほど。万が一落ちても溺れることはないなだろう。(乾季だと更に浅く、わずかに2Mほどらしい)
湖の周辺には少数民族であるインター族の水上集落が点在。片足で器用に船を操りながら、漁をしている人たちとすれ違うこともしばしば。
滞在ホテルも当然、湖に面して建っているものがほとんどで、
湖側からしかアクセスができない完全な水上リゾートも。
映画やユニバーサルスタジオでお馴染みのウォーターワールドの世界が広がっている。
写真左:浮島に土を盛り野菜や果物を栽培している畑。良く肥えた土と水で作物はよく育つそうだ。
写真中:水上生活者の住まい。電気はあるのかな?と見ていると、家によって電線が引かれていたり、なかったり。
写真右:水上の小学校。手を振ったが、はにかみ笑顔でかわされた。外国人にはまだ、それほど慣れていないのかも。
写真左:水上からでもアクセスできるレストラン。食い逃げがしやすそう。。
写真中:ファウンドーウーパヤー。巨大な水上寺院。祭壇には本尊の5体の仏像が安置。といっても信者に金箔を次から次へと貼られ、今ではただの団子。。
写真右:水中からニョキニョキと育ったような仏塔
写真左:途中、昼食時に立ち寄ったホテルのレストランからの眺め。
写真中:インレー湖から空港への途中には、ニャウウン温泉がある。男女別の露天のお風呂と、個室がある。
写真右:水上バンガロー。(こちらはトレジャーリゾート)
相変わらずの早朝移動。
今回滞在したリゾート(フーピン・カウンダインリゾート)は陸路でのアクセスも可能なため、ホテルから直接車で空港へと向かったが、これが完全水上リゾートだと、一度、船で桟橋のある街まで移動することになる。
まだ夜が明けきらない暗い中のボートでの移動や、雨が降っている時の移動は、
朝からかなりテンション下がると予想。
雨季や冬時のホテル選びは慎重さが大切。
さて、さて、インレー湖からヘーホー空港途中には、
鉄道ファンにはたまらない、ループ方式の鉄道が敷かれている。
イギリス統治時代のものらしいが、いまだ現役。
高架橋と交差する形で、十字に線路が走っている。
意外と写真撮影スポットとして、一般の旅行客にも人気らしい。
当然、僕もパチリ!
高地だし、雨は降るし、半袖ではかなり寒かったインレーから、
この後、いざ!ミャンマーのビーチリゾート「ガパリ」へ!!
ガパリにつていは、こちらの旅アルバムにて。 ↓
旅日記・ミャンマー・ガパリ 編
さて、ガパリより、5日振りのヤンゴンへ。
ヤンゴンでは、少し、現地の人たちの生活に触れてみる。
写真:たこ焼きのようなお菓子?食べてみたかったけど、ガイドさんがあっさりと、通り過ぎてしまったので、ゲットならず。
写真左:ボーヂョーアウンサンマーケット内。操り人形だけが何百体と吊らされたお店。ちょっとだけ不気味。
写真中:ボーヂョーアウンサンマーケット内。ロンジーのお店。
写真右:ボーヂョーアウンサンマーケット内。ミャンマーは鉱物資源が豊富。なかでも翡翠は人気で翡翠を扱った店がたくさんある。偽物もあるので、要注意だ。
ヤンゴンには山手線のような環状線がある。1周3時間半。
外国人はいくら乗っても1$。乗車券を買うときにパスポートの提示が必要。
ガイドさんはなんと、10チャット。(約1円)でも、10チャットなんていう紙幣はほとんどないらしく、50チャット出していた。そして、お釣りはなし。
じゃぁ、50チャットでいいじゃん。。。
写真左:列車は揺れるし遅い。車よりも遅いアジアの典型的な列車。窓から顔を思いっきり出して、ずっと景色を楽しんだ。誰にも怒られない、このうれしさ。
写真中:車内。物売りが頻繁にやってくるが、車両間の移動が出来ないので、長居はせずに、すぐに降りていく。
写真右:子供たちが線路脇で遊んでいる。列車は遅いので、轢かれることはないだろうが、雨季で水かさが増えたその水路が怖いっ!充分気をつけてくれ。。。
こんな、そんなの1週間。
街あり、遺跡あり、山あり、海あり。
最近は、どこに旅行に言っても携帯やパソコンで、ちょこちょこと日常が入り込んでくるが、
ミャンマーでは、日本の携帯は通じないし、メールのチェックも出来ない。
日本の新聞も、地方に行ったらまったく読めない。
しばし、日本の生活とは完全にお別れ状態。
でも、それが本来の旅行。
そして、そんな非日常を味わうには、ミャンマーは絶好の場所に違いない。
1週間も怒らないことなんて、日本にいたらあり得ない、珍事。
ミャンマーは、もっと、もっと日本人に行って欲しいところだ!
写真:インレー湖で出会った首長族の子供たち。(一部、おばぁちゃん。)